CASSHERN@MOVIX本牧

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良かったところ。「一部」の戦闘シーンの構図のカッコ良さ。ただし、予告編以上のカットは皆無。


聞き取れないセリフ、意図不明の演出(何を埋めたの?とか)、超ご都合主義で物語を放棄した脚本、「『映画』でなく、超長編PV」と言われる所以をかいまみた。

個人の物語が社会問題に拡散して観客に突きつけられる構成は、70〜80年代の日本映画を彷彿とさせる。現実が映画を追い越している現状では、今さら感が支配する。

後半、哀しさ、絶望感などの精神性に逃げ込むプロットに吐き気を催す。婦女子の好みそうな悲劇感ってーのは、動物や夢オチ並みに作り手の責任放棄だと思う。


何より恥ずかしいのが、この作品が世界に出ていく可能性が有りそうなこと。「さすがJAPはハ□□□が好きだね〜 これがブ□□ーか?」とか言われそう。

「クリエイターは結婚するとダメになる」とは庵野秀明の弁だが、地で行ってる感じがする。反戦をテーマにするにせよ、「愛」をテーマにするにせよ、もっと優れた手法があったろうに。


「邦画界に新風」「将来を感じさせる」との意見もあるようだが、こんな程度なら三谷幸喜の方が10倍良い。PV業界としても、トップがこれではかわいそう。